『小林多喜二日記』1927年6月8日 (第60回) 

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https://youtu.be/p5Ryf6V3WY4


★  今回出てくる人の人名、名称、作品名 [ ] 内は日記中の表記


[ T ] / 田口瀧子、田口タキさんのこと

朝里の姉さん / 多喜二の姉チマのことのようです タキさんはこの日記のなかで二回多喜二の前から姿を消すのですが今回はその二回目。タキさんが最初にいなくなった時の日記(第36回1926年11月11日)に「朝里の姉さん」も力を落とし、心配していると書いています 当時チマさんは小樽市の『朝里駅』の近くに住んでいたらしいです

師走 / 小林多喜二作  第12回 (1926年8月8日)にも出てきます  のちに『最後のもの』というタイトルに変わる多喜二の小説のこと 当時多喜二を中心に発行している同人誌『クラルテ』第五号(1926年3月5日発行)に発表しています 


田口の姉との記憶 / 北方文藝 小樽高商文藝會発行 1927年6月に掲載  この日記の第58回(1927年5月8日)にも出てきます  1930年作『同志田口の感傷』はこの改作だそうです


[熊碓] / 以前北海道小樽郡にあった熊碓村のことのようです 『同志田口の感傷』に熊碓村の描写が出てきます


[近代劇全集] /  出版年が異なるのですが 『近代劇全集』第一書房 1929年 の中に今回出てくる「ルノルマン『落伍者の群』『時は夢なり』」「ヴィルドラック『ミシエル・オオクレエル』『商船テナシチイ』『寂しい人』」が入っています


ルノルマン / フランスの劇作家 1882~1951年 『時は夢なり』1919年  『落伍者の群』1920年 などが有名なようです


[ヴィルドラツク] / シャルル・ヴィルドラック 1882~1971年 フランスの作家 詩人 戯曲作家 
1926年に来日 その同年築地小劇場で『ミシエル・オオクレエル』が上演されたようです *1


菊池寛 /  1888年〜1948年  日本の小説家、戯曲家  出版社「文藝春秋社」の創設者  
この日記の第21回(1926年9月19日)で 多喜二が日本の作家名を列挙するのですが そのとき武者小路実篤、志賀直哉などと一緒に並べて書いている作家のひとりです


忠直行状記 / 菊池寛作 1918年 中央公論に発表 
改造社 現代日本文学全集 1927~1931年 
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1883339
この日記に出てくる菊池寛の作品が全て収録されています 多喜二がこれを読んでいたとすれば 今日の日記のなかで「これだけ」と言っているのは“この全集のなかで読んだのはこれだけ”の意味かもしれません

またこの作品は青空文庫や国立国会図書館でも公開されています
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/501_19864.html
青空文庫
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/962373
国立国会図書館デジタルコレクション



ゼラール中尉 / 菊池寛作 青空文庫や国立国会図書館で公開されています
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/505_19851.tml
青空文庫
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/932988
国立国会図書館デジタルコレクション



ある敵討の話 / 菊池寛作  青空文庫で読めます
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/932988
国立国会図書館デジタルコレクション



無名作家の日記 / 菊池寛作 青空文庫で読めます
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/492_19843.html
青空文庫



恩讐の彼方に / 菊池寛作   青空文庫で読めます
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/496_19866.html
青空文庫



[反デュリング論] / 反デューリング論  1878年 フリードリッヒ・エンゲルス著 前回(1927年6月2日)にも登場します  多喜二が手にした600頁もある本はどれか、調べてみたのですがわかりません



武田/ 多喜二の友人 この日記にたびたび登場する “武田暹”(たけだ すすむ)さん のことだと思われます  

 
[ 尼 ]/  武田暹作 のようです  ネットで調べていると、この作品の正しいタイトルがわからないという情報もみかけました 


*1 早稲田大学文化資源データベース doune

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